当たり前ですが、
価値観は人それぞれですよね。
よく「価値観の相違」が理由で
離婚する人がいますが、他人同士、
まったく同じ価値観をというのは、
ほぼあり得ないことだと思います。
親子だって価値観は異なります。
ましてや、もともと他人である夫婦、
仲間、友だちとも、価値観は違って
当たり前というわけです。
それなのに、大切な相手を幸せにしたい
と願うあまり、自分の信じる価値観に
染めようとしてしまいます。
これも「人のために」が強い人ほど
陥りがちなワナだと思います。
ポジティブ思考と
ネガティブ思考で考えると、
わかりやすいかもしれません。
ポジティブ思考の人はポジティブに
生きることで幸せになれると信じています。
だから、ネガティブ思考の人をなんとか
ポジティブ思考に変えようとします。
「物事のいい面を見るようにしよう」
「ネガティブに見える出来事にも、
意味があるって考えてみて」など、
「ポジティブ思考指南」をしてみたり・・・
だけど、そうすればするほど、
逆効果になりがちです。
ポジティブ思考の人は
「せっかく教えてあげてるのに」
と思うだろうし、
ネガティブ思考の人は
「自分の価値観を押し付けてきて、
なんなんだ」と思うだろうし、
お互いにいいことがありません。
価値観は、いわば、
「部活動」のようなものです。
部活動には、手芸部もあれば
山岳部もあるし、野球部もあれば、
吹奏学部もあります。
それぞれが自分の部活に打ち込み、
ほかの部活にいる人を無理やり
勧誘なんてしませんよね?
手芸部の人は山岳部の人に
「縫い物ができなくちゃ
幸せになれない」なんていわないし、
山岳部の人は手芸部の人に
「生きていくためには山登りくらい
できなくちゃダメ」なんていいません。
これと同じことなのに、
生き方となると、なぜか多くの人が
自分のほうへと引き込みたがります。
サークル活動
宗教活動
ビジネス活動
イベント活動
あらゆるシーンで自分の価値観に
染めようとしている人がいますよね。
いわば「ポジティ部」と
「ネガティ部」というように、
まったく別の部活動をしているのだから、
無理やり勧誘しようとしないほうがいいです。
ポジティブ思考とネガティブ思考を
例にとりましたが、すべての価値観に、
同じことがいえます。
価値はみんな同じですが、
価値観は人によって違います。
どう生きたいかは人それぞれだ
ということを、まず理解しておく
必要があると思います。
人にどうこう言ったり、
ジャッジできるほど
偉い人なんていません。
その人の人生に思いを馳せてみると、
理解はできなくても、尊重はできる。
ボクはそう思います。
END