高年齢者雇用安定法は定年の引き上げ、
廃止や再雇用により、希望者全員の
65歳までの雇用を企業に義務づけています。
これに加え、希望する人の70歳までの
就業機会の確保を企業の努力義務とする
改正法が2020年の通常国会で成立。
21年4月1日に施行されました。
独立行政法人労働政策研究・研修機構の
「高年齢者の雇用に関する調査2020年」
によると、約8割の企業で
「定年前後の仕事内容はほとんど変わらない」
という結果が出ています。
にもかかわらず、給与は大幅に減ります。
この現実に直面すると、
「賃金が下がることはわかっていたけれど、
同じ仕事をしているのに低すぎる」
「権限が全くなくなった」
「スキルを活かしたいのに、
誰からも期待されない」……
こんな不満が続出します。
こうなると、
やる気が一気に失せていきます。
みんなが一生懸命仕事をしていても、
仕事に身を入れずに過ごすことになり、
元部長、元課長の「働かないおじさん」が
できあがるわけです。
22歳から65歳までの43年間は働いています。
会社に拘束されている時間が1日8時間で、
年間250日働いたとしましょう。
8時間×250日×43年=8万6000時間
定年後は自由に使える時間が
1日14時間だとして、それが365日あります。
男性の65歳からの平均余命は約20年です。
14時間×365日×20年=10万2200時間
43年間会社で過ごした時間以上の時間が、
定年後に待っているってことです。
暇を持て余すというより、なにもしないで、
過ごすことが耐えがたくなるでしょう。
10年単位で考えれば、短絡的に儲かるような
話が多くなってくると思います。
なぜなら日本全体の経済が縮小し、
お金不足の人が増えて行くため、安易に、
そういうものに乗る人が増えるからです。
そういう時代は見極める目が必要になります。
見極める目は一朝一夕で
得られるものではありません。
コロナ禍で勉強しまくった人は
どれくらいいるでしょうか。
5年後、10年後になって明らかになるのは
絶対に「勉強格差」だと思います。
ぜひ、今、儲かる話に乗るのではなく、
3-5年後以降を見据えて『見極める目』を
身に付けていきましょう。
情報は必ず人から伝わります。
「It’s not what you know,
but who you know
(何を知っているかより、
誰を知っているか)」
という言葉がありますが、これはまさに真実。
質のいい情報を手に入れたければ
レベルが高い層とのお付き合いが
必須になってくると思っています。
終身雇用を望むタイプの人はあまり
必要性を感じないかもしれませんが、
「人生100年時代」を会社に頼らず
生きていく「個の時代」にはまさに
この「つながる力」が
モノを言うと思います。
END