ぼくの大好きな本の1つに
「心のチキンスープ/愛の奇跡の物語」
という本があります。
その中のお話を一部、紹介します。
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【どうしたら被災地を救えるか?】
あるとき、カナダのバリーという町が
竜巻に襲われた。数十人の人々が亡くなり、
被害額は何百万ドルにものぼった。
私は日曜日にセミナーを終え、
帰る途中でその町バリーを通りかかった。
ハイウェイの途中で車を止め、外に出てみると、
家という家はつぶれ、車という車は
ひっくり返り、見渡す限り瓦礫の山だった。
その夜、テレメディアという放送会社の
ボブ・テンプルトンもやはり同じ
ハイウェイを走っていた。
彼も私と同じように被災地で車を止め、
被害の酷さを目の当たりにした。
しかし、たった一つ違っていたのは、
彼はその時ある計画を思いついたことである。
テンプルトンは、オンタリオとケベックに
ラジオ放送権を所有する放送局の
重役をしていたので、その放送局を通して
何らかの形で、被災者達を援助できないか
と考えたのだ。
その週の金曜日には、さっそく自分の考えを
実行に移そうと重役会議を開いた。
会議室のボードには3という数字が
3つ横に並べて大きく書かれていた。
会議は、この数字の意味の説明から始まった。
「バリーの被災者を救済するために、
募金を300万ドル集めたいんだ。
今から3日以内にその準備を整え、3時間で
その金額を達成するなんて案はどう思うかね?」
会議室はシーンと静まり返った。
その沈黙を破って、誰かが口を開いた。
「テンプルトン、本気かい?
そんなことできるわけがないじゃないか!」
テンプルトンは言った。
「いや、ちょっと待って。僕はできるとか、
しなくちゃいけないとかは言っていないよ。
ただ、君達がやってみたいかどうかを、
聞いただけだよ」
「もちろん、やってみたいよ」
と重役達は声を揃えて言った。
そこでテンプルトンは掲示板に書いた
数字の下に、英語のTを大きく書いた。
Tの右側に「なぜできないか?」
左側に「どうしたらできるか?」と書き込むと
さらに「なぜできないか?」と書いた上に
大きく×印をつけた。
彼の説明が始まった。
「僕はね、右側の『なぜできないか?』
なんてことを議論する気は少しも無いんだ。
時間の浪費に過ぎないからね。
そこで左側の『どうしたらできるか?』の下に
皆のアイデアをどんどん書き込んでいく。
(中略)
この会議が開かれたのは金曜日だったが、
翌週の火曜日には待望のラジオマラソンが
幕を切って落とされた。
カナダ全域にある50のラジオ放送局が
協力し、夢のイベントが実現したのだ。
こうして、週末を除くとたった3日間で
ハービー・カークとロイド・ロバートソンを
ショーの司会者として登場させるまでにこぎつけ、
計画通り3時間で300万ドルの募金を
集めることができたのだ!
これでもうおわかりのことだろう。
そう、できない理由を探し出すのではなく、
どうやったらできるかを考え全力で取り組めば、
どんなことでも可能になるのだ。
「心のチキンスープ/愛の奇跡の物語」より
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物事の成就ってシンプルなんですよね。
(上手くいけばいいなぁ)の裏に
(上手くいかないかもなぁ)
という思いがありませんか?
物事を成就させる秘訣は
不安や迷いを無くすこと
つまり、上手くいく!
という思いだけを持つことです。
状況から考えると、
できそうにないことばかりですよ。
それでも、やりたいのか?です。
ぼくもこれまでにたくさんのことを
チャレンジしてきました。
できない理由を挙げようと思えば
何個でも挙げられます。
でも、やりたい理由や想いは
もっとあったんです。
大人になると忘れてしまいがちですが
心がピュアな子供ほど、
「できるかどうか」より
「やりたいかどうか」の一択。
歴史を変えてきた人も
「できるかどうか」より
「やりたいかどうか」で考えたはず。
たとえば、
携帯電話が世の中にない時代に、
作ろうと考えた人たちに
「そんなものができると思うか?」
って聞いたら、声を大にして、
全員が同じ意見だったそうです。
「そんなものはできないと思う」って。
でも、
そんなものがあったら
みんな喜ぶと思うか?
そんなものがあったら
みんな嬉しいと思うか?
そんなものがあったら
みんな欲しいと思うか?
それは、そう思う!って。
なぜ、線のない電話で声が繋がるのか
なぜ、鉄の塊が空を飛ぶのか
すべて、「できる」「できない」で
考えていなかったからだと思うんです。
持つべき判断基準は、自分が、
「やりたいか」「やりたくないか」
「得たいか」「得たくないか」
「なりたいか」「なりたくないか」
END