※この記事では多少のネタバレを含みます。
今日、映画「ルックバック」を観ました。
注目しているインフルエンサーがSNSで
おススメされていたので、すぐ観ました。
Amazonプライムでも観れます。
この映画「ルックバック」の監督、
脚本・キャラクターデザインを務めるのは
『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破』
『借りぐらしのアリエッティ』
『風立ちぬ』など、数多くの劇場大作に
主要スタッフとして携わった、押山清高氏。
その才能は、海外でも高く評価されていて、
アヌシー国際アニメーション映画祭2019の
日本アニメーション特集で若手クリエイター
26人の一人として選出されている方です。
ぼくがこの映画を観て思ったのは
密度がすごい。
1時間でこんなに濃いアニメ映画は
初めて観ました。
ストーリーとしては学年新聞で4コマ漫画を
連載している小学4年生の藤野。
クラスメートから絶賛され、自分の画力に、
絶対の自信を持つ藤野だったんですが、
ある日の学年新聞に初めて掲載された不登校の
同級生・京本の4コマ漫画を目にし、
その画力の高さに驚愕しました。
そして、クラスメイトにこう言われます。
「京本の絵と並ぶと藤野の絵って普通だな」
ここが、もう既に1つ見どころで、
教訓にすべきところだとボクは思っています。
「20代で絶対に経験しておいた方がいいこと」
にも書いたんですが、一生困ることのない
「考え方」と「自信」を手に入れたい人は
20代のうちに「自分は絶対にできる」という
根拠のない自信を1回へし折ってもらって
おくことをおススメします。
その為には、自分よりも圧倒的にできる人と
仕事を一緒にしてみることです。
自分が一番できる環境にいても、
得られるものなんてほぼ無いですよ。
早い段階でボコボコにされておかないと、
結局、何もできない大人になっちゃいます。
映画の中で、藤野は悔しくて田んぼ道を
泣きながら走るシーンがありました。
自分の無力さを知り、一瞬で自信がなくなり、
気付いたら涙が流れていて、
できるなら消えてしまいたくなる・・・
そんな気持ちだったと思います。
ボクにもあったな~
でも、自分の無力さを知った人は
必ず変われるんです。
脇目も振らず、ひたすら漫画を描き続けた
藤野でしたが、一向に縮まらない京本との
画力差に打ちひしがれ、漫画を描くことを
諦めてしまうんですね・・・
今まで努力して描いてきたスケッチブックも
全部、捨ててしまします。
でも、小学校卒業の日、教師に頼まれて
京本に卒業証書を届けに行った藤野は、
自分が描いてきた量とは比にならないくらいの
スケッチブックを目の当たりにします。
そして、そこで初めて対面した京本から
「ずっとファンだった」と告げられるんです。
漫画を描くことを諦めるきっかけとなった京本と
今度は一緒に漫画を描き始めた藤野。
不登校で引きこもりだった京本が
〝部屋から出してくれてありがとう〟
って言うシーンなんて、マジ最高で、
お互いに影響し合う2人が眩しかったです。
それから、また、頑張って描き始めても
「絵を描くの卒業した方がいいよ」とか
「遊んでくれなくなったよね」って、
友達に言われるシーン、
家族からも反対されるシーンがあります。
ぼくも、友達や後輩が夢や目標に向かって
一生懸命なときに、そう言われていたのを
知っているから、それと重ねても考えて、
胸がキューッとなりました。
でも、ここが人生の分かれ目ですよね。
否定してくる人が自分の未来を
守ってくれるわけでもないし、
否定してくる人が自分の人生の責任を
持ってくれるわけでもありません。
『ルックバック』というタイトルひとつを
取ってもいろんな解釈の仕方ができます。
自分や人生を振り返ることでもあり、
誰かの背中を見て、追いかけることによって
物語が始まる、とも言えると思います。
別に、映画監督が観てほしいように
観ないといけないわけじゃないし、
いろんなコメンテーターが評価している
目線で観ないといけないわけじゃない・・・
「何かに頑張ったことある人は絶対に見て」
みたいなコメントがSNSには多いけど、
別に、みんな見たらいいと思います(笑)
人は幸せ、挫折、悲劇を経験し、それでも、
生きていかないといけないわけで・・・
自分が経験してきたような挫折と重ね合わせて
考えられる人もいるだろうし、
自分が経験できなかった努力と友情が痛くて
眩しくてつらい・・という人もいると思います。
どうしたって過去には戻れないのだから、
後ろを見たなら・・・また前を向いて、
進んでいくしかないんだと思います。
この『ルックバック』という映画は
何がいいって、多くの人が持っている
思いを内包していることだと思いました。
鑑賞した人全員が、何かしらの自分の体験や
喜び、苦い経験を刺激され感想を誰かと
共有したくなってしまうんだと思います。
出会い、友情、別れ、喜び。
そして、耐え難い悲しみなど・・・
全世界での上映も順次スタートしており、
世界20以上の国と地域で上映しているようです。
藤野が本気で絵を学び始めるとき、
人体の骨からデッサンを学び直すとこが
ぼくは大好きです。
もう一度、覚悟を決めて決断した人って、
本当に「1」から学び直すんですよね。
●人生にライバルと挫折は必要
●離れてほしくなくて否定してくる
・ドリームキラーに負けないことが大事で
・誰に何を言われても好きを貫ける人が幸せ
そんなことも感じました。
Amazonプライムで観れるので、ぜひ♪
END