
クリスマスが近づいてきましたね。
街中で、クリスマスソングが
聞かれるようになりましたし、
クリスマス風のイルミネーションも
見られるようになってきました。
なんとなく楽しくウキウキした気分です。
今日は、ぼくの好きな
クリスマス映画をご紹介します。
「素晴らしき哉、人生!(It’s a Wonderful Life)」
という、古い不朽の名作映画です。
1946年制作の白黒映ですが、最高です。
アメリカ映画協会(AFI)が選ぶ
「感動の映画ベスト100」では1位に、
同協会の「アメリカ映画ベスト100」では
11位にランクインされているとのことです。
ぼくは同じ作品を複数回観ることは
ほとんどありませんが、3回は観ていて、
あらすじを知っているのに感動します。
あらすじ
クリスマスイブ、わき返る田舎町で、
ジョージ(ジェームズ・スチュアート)は、
絶望して自殺をしようとしていました。
妻のメアリー(ドナ・リード)や子供たちが
「ジョージを救って下さい」
と懸命の祈りを捧げています。
そんなジョージを救うべく、翼を持たない
二級天使が神様から派遣されます。
さて、ジョージはどんな人物なのでしょう?
場面は一転してジョージの半生を紹介します。
彼は、善良ですが、何かと幸運に見放されて、
夢の実現もかなわない人でした。
少年時代、ジョージは氷が割れて水に落ちた
弟を救うべく、真っ先に飛び込み、
左耳の聴覚を失いました。
耳が不自由なので、様々な失敗はありますが、
バイト先の店主の窮地を救ったこともありました。
薬屋の店主が息子の病死に落胆し、
間違って劇薬を売りそうになったのを
未然に防いだのです。
高校時代。彼には小さな町を出て世界中を回り、
大学を出て、都市計画に関わる大金持ちの
建築家になる夢がありました。
しかし、突然父に死なれ、町の、
悪徳資産家ポッターに対して正義を守るため
父の経営していた住宅金融会社を
継がねばならなくなります。
ゆくゆくは、その仕事は、
大学に進学した弟に譲るつもりでした。
しかし、弟は大工場主の娘と結婚し、
その工場で働くことになります。
ジョージは弟を祝福し、
長年の夢を断念しました。
幼馴染のメアリーと結婚して、
新婚旅行に旅立とうとすると、
経済恐慌で取り付け騒ぎが起こり、
旅費を全部投げ出して、
会社の急場をしのがねばなりませんでした。
その後もジョージは、
悪徳資産家ポッターの圧迫にも渡り合い
貧しい人に住宅を与える仕事に精力を注ぎます。
いつもまわりの人のために自分の夢を
犠牲にして生きてきたジョージですが、
妻のメアリーとともに幸福な家庭を築きます。
ところが、クリスマスイブの朝、
ポッターの銀行に預けようとした大金を
叔父が紛失してしまうのです。
ジョージと叔父は必死に探しまわりますが、
大金はポッターの手にあり
見つかるはずもありません。
切羽詰まったジョージは、
ポッターに借金を頼みますが、
ポッターは横領罪で告発すると言います。
失意のジョージは、バーで飲んだくれて
喧嘩に巻き込まれ、自暴自棄になります。
そして、自殺をして保険金を
手に入れることを考え、橋の欄干から、
凍りつく川面に身を投げたのです。
そこに老人の姿をした天使が登場し、
川の中から助け上げます。
感動のラスト(ネタバレ)
「自分なんか生まれてこなければ良かった」
と嘆くジョージに対し、天使は、
「それでは望み通りにしよう」と、
ジョージが存在しなかった世界を見せます。
その世界では、弟は9歳で氷の池で死に、
薬屋の店主は子どもを毒殺した罪で
20年間刑務所に繋がれていました。
母も自分のことを知らず、
叔父は失業して精神病院に入院。
さらに、メアリーは愛のない
寂しい人生を送っており、
町全体は殺伐としたものになっていました。
自分がいない世界を見て、ジョージは、
初めて自分の人生の価値に気づきます。
一人の命は大勢の人生に影響し、
一人が欠けると世界は一変する
そう天使は語ります。
突然、また元の世界に戻ったジョージは、
嬉しさの余り、町中を歓喜しなが
ら駆け回ります。
自分がいま生きていること、
生きてきたこと、様々な人との関わり、
すべてに心の底から感謝しながら。
家に戻ると、素晴らしい出来事が待っていました。
ジョージを愛する町の人々が彼のために
次々と集まってきて、皆で、
カンパをしてくれるのです。
集まったお金は失くしたお金を補って余るほど。
「メリー、クリスマス!」
愛する人々に囲まれ、
ジョージは涙ながらに叫びます。
寄付金の中には、「ジョージよ、
友はかけがいのないものだ。翼をありがとう」
という天使からのメッセージもありました。
「天使は翼をもらうとベルが鳴るのよ」
娘の言葉に、ジョージは幸福をかみしめ、
家族や町の人たちと「蛍の光」を合唱します。
この映画は何度観ても、心が温かくなります。
主人公の長年の誠意と善意が町の人々に届き、
人と人が思いやりを示し、
助け合うことによって報われる、
さわやかで熱いラストシーン。
ストーリーも結末も知っているのに、
もう一度観たくなる映画。
そして、他の人にも観てもらいたくなる、
ぼくにとって最高のクリスマス映画です。
END










