日本人は、なぜ、こんなにも思考力が、
低下しているのか・・・
その答えの1つがわかった気がします。
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アメリカの大学生は教材として
原書を読むんだそうです。
たとえば「クラウゼビッツの戦争論」を
勉強しようと思ったら、
カール・フォンクラウゼビッツ著
『戦争論』を読む・・・
必然的に膨大な読書量になりますが、
一次資料である原書を読み、
講義の一環として議論することで、
かなり高度な知識と思考力が培われます。
大学生が当たり前のように原書を読むことが
アメリカの読書人口の厚さにつながっている
という一面もあるのかもしれませんね。
でも、日本の大学はどうなんですかね。
原書をわかりやすく噛み砕いた
解説書がシラバスの必読文献になっている
ケースがほとんどな気がします。
いずれにしても二次資料、いってしまえば、
一次資料である原書の劣化版で
学んでいるのが、日本の大学生といえます。
原書を読むのは、ものすごく大変です。
解説書を読んだ方がわかりやすいといえば
その通りなのですけど、
オリジナルの議論に触れ、それを、
検証しながら学ぶ体験が日本の大学生には
圧倒的に欠落していると思います。
っていうか、大学生に限らず、大人も。
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たとえば、ぼくは本要約チャンネルを
あまり見ません。
それはだれかのフィルターがかかった
情報だからです。
そして、自分が要約することが
最も重要で一番の勉強なのに、
それを見て、勉強した気になっている人は
思考力が一生育たないと思います。
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誰かに噛み砕いてもらったものを
飲み込むことではなく、
オリジナルの全貌を踏まえて
自分なりに考えてみることが大事です。
この知的格闘体験の欠如は
憂慮すべきところです。
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テレビが提供する情報の特徴は、
イメージ情報であり、提供される情報には
ほとんど圧縮がかけられていません。
だから、テレビは読解力が
鍛えられていない
小さな子供でも楽しめるんです。
大人でも、SNSばっかり見て
ダラダラ時間を無駄に過ごしている人も
ぶっちゃけ思考力がない人ばかり。
本はできてテレビにはできない重要なことは
文字情報に圧縮された情報を解凍し、
また経験したことを文字情報として
圧縮するための優れたトレーニングを
提供してくれることに他なりません。
SNSもテレビも、本要約チャンネルも、
バカでも理解できます。
読解力が必要ないですからね。
でも、文字情報からイメージに変換したり
相手の言いたいことを正しく理解するには
頭を使わないとできないんですよね。
だれかが言語化してくれたものを
聞いて学んだと勘違いしているうちは
もう「養殖」なんですよ。
自分で問いを立てて、自分で考えていく。
そして、格上の人の思考とどれだけ差があるか
答え合わせして、差を埋める努力をする。
その繰り返しでしか思考は育ちません。
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「自分軸」って、結局は自分で
考えないと完成しませんよ。
どこかの誰かの言葉を自分の言葉っぽく
喋っても聞き手にはバレますよ。
自分の言葉で語れる人が
自分の人生を生きている人だと思います。
・
不安がるのはリテラシーが低い証拠です。
①政府やきちんとした調査機関が
集計・分析したデータを見る
②そのデータを元にして、偏見を持たず、
ロジックを組み立てる
「情報」ではなく
「情報源」を見る
「何を言ってるか」ではなく
「誰が言っているか」
正解がない、この激変時代を生き抜くには
「自分で考える」ことが大事ですね!
END